ATU (オート・アンテナ・チューナ)

ATU はオート・アンテナ・チューナのことです。(MTU はマニュアル・アンテナ・チューナのことです)
アンテナ・カップラ (チューナ)は、送信機とアンテナの間に挿入して、送信機から見たアンテナが 50 Ωになるように、L と C を組み合わせたインピーダンス変換器です。

T型LCL+Cアンテナ・カップラ (チューナ)の制作で製作したアンテナ・カップラ (チューナ)は、
アンテナ・カップラ (チューナ)の接続図のように、接続し、 SWR計で調整します。

この調整を自動調整にします。(ATUにする)
アンテナ・カップラ (チューナ) の入り口に設置した ATU センサーで調整情報を得てアンテナ・カップラ (チューナ) のバリコンをモーターで自動調整するのです。

自動調整の方法
最初の TUNE VC(VC) と LOAD VC(VC3) は 0°(最大容量) に SW はオフにしておきます。
① TUNE VC (VC) を回して P0 ≒ P1 にする。
② LOAD VC(VC3) を回して Vc ≒ Vm にする。
①、②を交互に繰り返すと、やがて P0 ≒ P1 で Vc ≒ Vm になり、マッチングの取れた状態(SWR ≒ 1)になります。

最初のころは P0 ≒ P1 にすると Vc ≒ Vm は壊れ、Vc ≒ Vm にすると P0 ≒ P1 は壊れますが
やがて、P0 ≒ P1でVc ≒ Vmの状態に達します。

**①、②の実測例**
順番		TUNE VC (VC)	LOAD VC (VC3)	AD DATA				SWR
順番		TUNE VC (VC)	LOAD VC (VC3)	P0	P1	Vc	Vm	SWR
1	最初の状態	0°	0°	3	223	148	467	5.61
2	TUNE VC (VC) を回して P0 ≒ P1 にする (LOAD VCは固定)	70°	0°	684	689	735	117	2.30
3	LOAD VC (VC3) を回して Vc ≒ Vm にする (TUNE VCは固定)	70°	70°	469	333	452	446	1.67
4	TUNE VC (VC) を回して P0 ≒ P1 にする (LOAD VCは固定)	60°	70°	480	477	520	306	1.29
5	LOAD VC (VC3) を回して Vc ≒ Vm にする (TUNE VCは固定)	60°	80°	394	352	413	403	1.15
6	TUNE VC (VC) を回して P0 ≒ P1 にする (LOAD VCは固定)	50°	80°	385	382	424	367	1.04
7	LOAD VC (VC) を回して Vc ≒ Vm にする (TUNE VCは固定)	50°	85°	366	353	396	397	1.01

TUNE VC (VC) は 70° 60°50°と目標値に向かう。
LOAD VC (VC3) は 70° 80°85°と目標値に向かう。
やがて、P0 ≒ P1でVc ≒ Vmの状態に達します。

ここに表示するグラフは最初記事と測定条件が違います。

グラフ 1～5 のグラフ P0 P1 を見ると、グラフの始まり 0°で P1 > P0 で TUNE VC の容量を減らしてゆくと反転するグラフ1、2、3、4 のグラフが P0 ≒ P1 を探すのに使えます。
グラフ 1～5 のグラフ Vc Vm を見ると、グラフの始まり 0°で Vm > Vc で LOAD VC の容量を減らしてゆくと反転するグラフはありません。

グラフ1～5 (負荷抵抗50Ω、LOAD VC を固定に SW はオフにして TUNE VC を変化させた時の Vc Vm P0 P1 のグラフ)

ボタンをクリックすると表示が変わります

グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4

TUNE VC 30° LOAD VC 90°でマッチング (SWR = 1.00)

グラフ5

ここに表示するグラフは最初記事と測定条件が違います。

グラフ 6～10 のグラフ P0 P1 を見ると、グラフの始まり 0°で P0 > P1 で TUNE VC の容量を減らしてゆくと反転するグラフがありません。
グラフ 6～10 のグラフ Vc Vm を見ると、グラフの始まり 0°で Vm > Vc で LOAD VC の容量を減らしてゆくと反転するグラフ7、8 のグラフが Vc ≒ Vm を探すのに使えます。

グラフ6～10 (負荷抵抗50Ω、TUNE VC を固定に SW はオフにして LOAD VC を変化させた時の Vc Vm P0 P1 のグラフ)

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